サハラ砂漠の玄関ドゥーズより広大なグレートエルグオリエンタルへ。ドゥーズの白い砂漠、ホワイトサハラに比して、クサールギレンの褐色の砂漠はレッドサハラと呼ばれています。レッドサハラに抱かれるようにひっそりと砂漠の中にたたずむオアシスがクサールギレンです。
 ドゥーズから地平線に向かって進む事2時間、ナツメヤシの緑が目に飛び込んできます。オアシスに一歩入れば、小さな泉が湧き出し、夏場には水浴びをする子供の姿も。周辺にはベドウィンがみやげ物屋をかまえています。
 そんなオアシスに98年にオープンしたのが、ベドウィーンのテントを模して建てられた宿泊施設、パンシー・クサールギレン。広い敷地には60棟のテントが並び、高さ30mのタワーからは周囲の砂丘が眺望できます。ここから眺めるサハラの日の出や夕暮れ、満点の星空はまさにここでしか味わえない自然の贅沢。テントの内部は、冷暖房、シャワー、ミニバーなど完備され、プールやレストラン、図書館などもあり、砂漠の真ん中で快適なリゾートライフをお楽しみいただけます。
 近くにはラクダツアーのステーションもあり、ラクダの背に揺られながらベルベル人の石の砦も見学できます。
 2、3日滞在して、大自然の雄大さにゆったりと身をゆだね、サハリアンライフを満喫するのも新しいチュニジアの楽しみ方です。

チュニジア大使館 観光部 古川 智子

 

 

チンパンジー
(霊長目 オランウータン科)
 おもに中央アフリカや西アフリカの森林部に群れをなして生息している。チンパンジーは類人猿の仲間で、高度な適応性を持っている。
 彼らは早朝目覚めると大小便の排泄を巣にして、その巣を捨てる。その後4〜5時間を食事に費やし、日中は樹上に枝を組み合わせ簡易休憩場所にて昼寝をする。夕方近くに再び食事を取り、日が暮れる頃に樹上にその日の巣を作る。
 チンパンジーの個体数の減少は1920年代から始まったと考えられている。知能が高い為サーカスやペットとして、さらに医学用実験動物として市場価値が生じ、乱獲されたのである。さらにアフリカの各地の開拓は彼らの生息可能地域を年々狭めている。
 1972年以来、保護対象動物にされてきたが、必ずしも万全の策がとられているわけではない。1960年代にはアフリカ全土で20万頭はいると見積もられていたが、1980年にはアフリカ中央部24ヶ国の調査で17,500頭程度と推定され、そのうち繁殖可能な雌の個体数が4千頭以下であるといわれている。すでに絶滅させてしまった国もあり、現在生息している20ヶ国についても絶滅寸前か極端に減り続けている。ただしタンザニアだけは、保護がよく行き届いているようである。